こんにちは。JR芦屋駅から徒歩5分の歯医者毎日デンタルクリニック芦屋診療所院長高村です。
歯周病は、日本の成人の約8割が予備軍、またはすでに発症していると言われている、とても身近な病気です。ところが、虫歯と比べて痛みがほとんどないまま進行するため、「気づいたときには手遅れ…」というケースも少なくありません。
今回は、歯周病がどのように進行するのか、段階ごとに詳しく紹介します。
1:健康な歯ぐき
健康な歯ぐきは、淡いピンク色で引き締まり、歯をしっかり支えています。ブラッシング時に出血することはありません。この状態を維持できれば、歯周病の心配はほとんどありません。
2:歯肉炎(しにくえん) – 初期段階
歯周病の最初のサインがこの「歯肉炎」です。歯と歯ぐきの境目に歯垢(プラーク)が溜まり、炎症が起きます。
この段階でみられる症状は次の通り
• 歯ブラシで出血する
• 歯ぐきが赤く腫れている
• 歯ぐきがムズムズする
歯肉炎は適切な歯磨きと歯科で行うクリーニングで 完全に元に戻せます。
3:軽度歯周炎
炎症がさらに進行すると、歯ぐきだけでなく、歯を支える骨(歯槽骨)が溶け始めます。
症状は以下のように変化します。
• 歯ぐきから頻繁に血が出る
• 口臭が気になる
• 歯と歯ぐきの間に隙間(歯周ポケット)ができる
まだ治療すれば改善可能ですが、この段階から “自然治癒はありません”。
4:中等度歯周炎
歯槽骨の破壊が進み、歯がぐらつき始めます。
• 歯が浮いたような感覚
• ものが挟まりやすい
• 歯ぐきが下がり、歯が長く見える
治療にはスケーリング・ルートプレーニング(歯石除去)、場合によっては外科処置が必要になることがあります。
5:重度歯周炎(末期)
歯槽骨が大きく失われ、歯が支えられなくなる状態です。
• 歯が大きく動く
• 膿が出る
• 強い口臭
• 食事が噛みにくい
この段階では、多くの場合、抜歯が避けられません。
歯周病を防ぐために今できること
・ 毎日の正しいブラッシング
・ デンタルフロス・歯間ブラシの併用
・ 2〜3ヶ月ごとの歯科検診
・ 喫煙者は禁煙を検討(喫煙は最大の悪化因子)
歯周病は、早期発見・早期治療が何より大切です。痛みがなくても、気づかないうちに進んでいる可能性があります。
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